保険屋が嫌いになった理由
社会に出て半年、あるOA機器販売会社で働いていた私は、営業成績も新人で5か月連続でトップになるなど順調に仕事をこなしていました。この会社にはセールスレディーと呼ばれる生命保険販売員が3~4名出入りしていて、昼食の時間帯と19時頃にきまって現れ、同僚にしつこい勧誘行為をしていくのが日常でした。私の断り文句は「実家で父が保険屋やってますから」で、大抵はこれで退散していきます。が…この日はそうもいきませんでした。上司に呼ばれ「お前、この人から生命保険入ってやれ」という一言で入れさせられたのです。
断れない状況を作るとは…ヒドイと思いませんか?結局「月1万5千円位払えるだろ?」と上司に言われ、内容も良くわからないまま契約させられました。私は保険屋が大嫌いになりました。2年後…私は新しい仕事を探していました。1年目に新人賞、2年目に社長賞をいただき、仕事は順調だったのですが、重いカバンを持っての1日100件飛込訪問などのハードな仕事で、持病の腰痛(ヘルニア)が再発し辞める事に。特にやりたい仕事があった訳ではないので、色々な業種の説明会や面接に顔を出しましたが「これだ!」というものがありませんでした。
そんな中、保険代理店を経営している父親から一緒に仕事をしてみないか?との誘いが…。保険屋が嫌いでやりたくない事を伝えると「生命保険もやってるけど損害保険が中心だから問題ない」と。確かに損害保険については悪いイメージもなかったし、なにより尊敬してる父親がやってる仕事に興味があり、挑戦してみる事にしました。