世間を騒がしているビックモーターの件は、保険制度を揺るがす由々しき問題で、自動車保険ご契約のお客様(特に損保ジャパンご契約者様)は元より、すべてのお客様に、保険業界に身を置く者として、心からお詫び申し上げます。
当然ながら、お客様に不利益が生じてはならず、ビックモーターで修理をされ、お困りのお客様がいらっしゃいましたら、お早めに弊社にご連絡下さい。
20年位前に大手トラック・ディーラーの組織的不正請求が、新聞報道された同様の事件がありました。いずれも損害査定のプロが偽装に気付かない訳はなく、むしろ企業間のもたれ合いが諸悪の根源だと見ています。
弊社の様な専業代理店には、お客様にお渡しする粗品価格も点検され、“清く、正しく、美しい業務”が求められますが、兼業代理店の自動車ディーラーでは、「保険に入れば、車を値引きする」の法律違反は常態化しており、保険会社が見てみないふりする曖昧さが、不正の温床だと危惧しています。
そもそも、世界有数の保険普及率を誇る我が国に、これ以上の保険販売の流通チャネルが増えても、決して消費者の利益にならず、契約者の誤解や代理店の不祥事が増えてしまうのではないでしょうか?
《保険販売の流通チャネル例》
今回はビッグモーターの件を受けて、改めて保険代理店の役割と、弊社の想いについてご報告させて頂きます。
保険代理店は、その名の通り保険会社を代理して、お客様との「保険契約を締結」や「保険料の領収」をしております。
代理店は、保険契約を仲介する立場となり「保険会社の代理店委託契約」に則って、募集行為の一切を代行します。保険契約そのものは、お客様(ご契約者)と保険会社の契約になります。
従って、保険契約に関する大部分は代理店が担当しており、お客様は保険契約に直接関係する代理店の役割について、正しい知識を持つことが大切です。
生損保問わず、保険はライフステージの変わり目や、大きな買い物をした際にご契約される事が多いので、その際に、お客様が保険に加入しやすい様に、幅広い分野の業界が代理店を兼営(副業)しております。
今回のビッグモーターは、中古自動車購入と同時に、自動車保険に加入出来るように代理店を兼業していた形となります。他にも住宅購入と同時に火災保険に加入できるように、住宅販売会社が保険代理店を兼業していたり、銀行も保険代理店業を兼業しているので窓口で保険に加入ができます。
お気づきと存じますが、保険代理店は「専業」と「兼業」に大別され、更に「一社専属代理店」と「複数を扱う乗合代理店」に区分されます。【全国の保険代理店数17万店 ⇒兼業店82%・専業店18% ⇒一社専属77%・複数乗合23%】
1、兼業販売で利便性重視の代理店(本業+保険代理業)
自動車販売店・中古車販売店・自動車修理工場・住宅販売会社・旅行会社・銀行代理店など。
2、店頭販売のショップ型代理店(保険会社系列・商社系・独立系代理店)
保険の窓口、保険クリニック、保険見直し本舗、アフラックショッブなど
3、訪問を主体とする地域重点の代理店(保険の専業代理店)
⑴ 一社専属専業の代理店 ‥ 特定な保険会社の統制管理下にある従属系代理店
⑵ 複数を扱う乗合代理店 ‥ 二社以上の保険を扱うお客様本位の独立系代理店
弊社セフティーは保険「専業」代理店であり、複数の保険会社の保険商品を販売している「乗合代理店」となります。つまり、保険の専門家として独立しているプロ代理店です。(他にもライフプランニングやセミナー事業など、ファイナンシャルプランナーに関連する業務も実施しておりますが、あくまでも保険と関わりの深い業務となります)
1996年4月に保険業法の改正により、保険が規制緩和・自由化され、補償も価格もサービスも異なる時代に突入しました。そこに、保険流通チャンネルの多様化が加わり、保険の加入はより複雑さを増しています。
保険は複雑でカタチが見えませんが、大切なのは「加入する際の手軽さ(入口)」よりも、「事故やケガをした際の手厚さ(出口)」です。
保険は加入出来ればどこでもOK。とのお考えだと、結果としてお客様が不利益を被る可能性があります。お客様ご自身が事情に応じて、正しい保険情報を入手し、正しい加入窓口(チャネル)を選択して、ご契約されることが大切です。
代理店は「保険会社」と「お客様」のパイプ役となり、お客様に不利益が生じない役割を担っています。例えば「保険会社」と「お客様」では保険に関する知識や情報に格差があるため、代理店がパイプ役となり保険会社との交渉やトラブルの調整などを行います。
頻繁にテレビコマーシャルされる「ダイレクト保険」は、代理店が介在しないためパイプ役(代理店サービス)は無く、お客様がダイレクトで保険会社に申込みをして、万一、契約トラブルが生じても、ご自身で保険会社と直接交渉を行い自己責任で解決することになります。
お客様によっては保険会社と代理店の役割を混同される方もいらっしゃいますが、例えば自動車保険を代理店経由でご契約をして事故が発生した場合、以下のような役割分担となります。
保険代理店の真価が問われるのは、お客様がトラブル(事故やケガ)に見舞われた時です。
ちなみに弊社は、今まで自動車事故を主として、数万件の事故対応を踏んで来ており、解決の為の保険会社との連携、弁護士の選任と活用、警察対応のアドバイス、民事裁判の対応、刑事裁判・刑事訴追対応などは、保険会社の担当を超えると自負しております。
また、お客様のお困り事をサポートする役割が「代理店」にはあります。弊社では、自社契約に拘らず、公的保険・民間保険も含めて全てのお困りに対するサービスをご提供しております。何なりとご相談下さい。
弊社では、商品(保険)を仕入れて(売れる商品を選別して)販売する様な販売型代理店ではなく、購買型代理店を目指しております。
購買とは「サービスを生産する上で必要な原材料を買い入れる」ことを意味します。つまり、商品(保険)はお客様サービスや満足を生産する原材料である。という考え方です。
お客様のご意向に沿ったサービスをご提供するのが役目なので、お客様のニーズやライフステージにマッチした保険のご提案はもちろん。時には、保険以外の様々な解決策を提示する場合もあります。
あくまでも保険はお客様のご不安を解決する商品の1つであり、大切なのはお客様の人生や生活がより良くなる事です。
そんな「購買代理店」を目指すために、弊社では以下の様な特徴や強みがあります。
お客様本位やお客様起点を徹底するために、当社は2006年(平成18年)に「一社専属代理店」から、複数の保険会社を扱う「乗り合い代理店」となりました。
それは、一社専属ではお客様本位のサービスをご提供出来ないと痛感したからです。
「一社専属代理店」は、その保険会社のプロになりますが、「複数社を扱う代理店」は、様々な保険会社の商品を扱う「お客様本位のプロ」と自負しております。
===== 補 足 =====
「乗合い代理店は利益の高い保険会社に誘導している」という根も葉もない話を聞くことがありますが事実無根です。
複数社を扱う弊社「乗合い代理店」は、お客様の「意向確認」や「推奨販売」を掲げ、営業担当個人の判断で、推奨商品の保険会社を、勝手に変えることは出来ません。
すべては「お客様本位」の仕組みになっており、「価格競争力と補償品質の高い保険」を優先してご案内しています。
保険を説明するトリセツ(約款)は難しく、その解釈を巡り、何かと紛争が多い商品でもあります。自由化以降、その難易度は一層増大しましたが、弊社はそれらの難題を解決するFP資格者、トータルプランナー資格者を多数保有しています。
また、保険のプロとして価値が問われる事故にフォーカスして、事故に強い代理店の定評を受けております。
万が一の事故やトラブル時に、素晴らしい医師や弁護士に出会った時と同じ様な感動を、保険代理店でもお客様に感じて頂ける存在でありたいと研鑽しています。
保険や代理店の価値は入口(加入)ではなく出口(事故)で真価が問われます。事故の際にお客様の生活トラブルをご支援するには、様々な質の高い専門業者の応援が必要になります。
自動車事故には、板金工場やロードサービスやレンタカー支援。建物損壊では、工務店や水漏れ調査や設備工事を必要とします。更に、労務紛争や賠償事故、離婚・相続では親切な弁護士さんが必要です。
弊社ではお客様のお困りごとを、強固なパートナーシップを活用してサポートします。
いつまでも、どこまでも、お客様のサポートを続けるには、弊社自身が存続し続けることが前提であります。最近では保険期間が長期となるご契約も増えており、結果としてお客様とのお付き合いも長期となります。
腰掛け営業ではなく、お客様の成長と繁栄を見届けるためにも、脈々として続く世代交代が必要になります。
弊社のビジネスモデルは、社員個人に依存する体制ではなく、誰が担当してもサービス品質を落とさない組織対応にあります。顔が見える、安心の駆け込み寺が売りです。
保険会社や代理店の「ノルマ営業」は、「百害あって一利なし」です。ノルマを強いて結果が出なければ人を入れ替える給与を減らす。そんな経営は長く続きません。
その様なノルマ経営は、従業員が疲弊し、お客様にもご迷惑となり不満足へと繋がります。
弊社は創業時からノルマを禁じています。そもそも生命や財産の保険に、ノルマを課すことに同調や共感が出来ません。厳しいノルマを強いて大切な社員が疲弊した状態で、お客様にご満足頂けるサービスをご提供出来るとはとても思えません。その様な思いから弊社は非ノルマ経営を今後も貫きます。
保険無くして、社会は機能しません。そんな大事な保険が、お客様が掛け金を払っている大切な保険が、いつまでも保険会社の都合で、振り回されている現実に心を痛めています。
今回のビッグモーターは正にその本質であり、保険代理業に「使命感を持って」働いている弊社にとって、本当に情けなく、悲しく、一体いつになったら、保険業界は変わるのか?との思いです。
弊社は、お客様の幸せや、事業の成長と繁栄を支えるため、多彩な保険商品と多様な保険サービスのご提供を以って、地域と社会に貢献して行く所存であります。