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熱中症は「予防」と「保険」で備える時代へ~熱中症リスクに強くなるための知識と対策~

最終更新日: 保険・お金

皆さん夏バテにはなっていませんか?連日30度を超える日が続き、「今年もまた暑いなぁ…」「夏バテ気味かも…」と感じている方も多いのではないでしょうか。

実はこの“暑さ”データ上でも年々深刻化しています。たとえば東京都心の平均気温は、この10年で約1.4℃も上昇。2024年は観測史上でも上位に入るほどの猛暑を記録しました。

そして、気象庁によると2025年7月30日午後2時40分ごろ、国内の観測史上最高となる41.2度を兵庫県丹波市で記録したそうです。

今後は40度を超える日が当たり前になってしまう日常が来るかも知れません。

そうなると気をつけなくてはいけないのが「熱中症」です。

今回は、そんな「身近だけど命に関わる」熱中症について、予防法と保険の両面からわかりやすく解説します。

 

熱中症は外出時よりも在宅時の方が多い?都市型熱中症に注意!

「熱中症って、炎天下の外出やスポーツ中になるものじゃないの?」そう思っていませんか? ところが近年の統計データを見ると、ちょっと意外な傾向が明らかになっています。

東京消防庁 - 熱中症の統計資料 抜粋

東京消防庁の統計資料によると、熱中症による救急搬送人数は年々増加しており、特に高齢者の搬送が多いことが分かります。

さらに注目すべきは、熱中症の発生場所です。道路・交通施設などの「外出時」よりも、住宅等の居住場所、つまり「在宅時」の方が熱中症発生が多いという事実です。

なぜ、自宅にいるはずなのに熱中症になってしまうのか?主な要因は以下の通りです。

1.ヒートアイランド現象で家の中まで暑い
都市部や住宅密集地では、アスファルトやコンクリートによって地面が熱を吸収しやすく、冷えにくい状態にあります(ヒートアイランド現象)。これにより、日中は体感温度が上がり、夜間も室温が下がりにくい状況になってしまい。その結果、室内に熱がこもり、熱中症のリスクが高くなります

2.「室内だから安心」という油断
多くの人が熱中症は太陽が出ている時&屋外にいる時になるものというイメージを持っています。そのため「自宅では大丈夫だろう」という油断から、暑さへの警戒心が薄れ、熱中症の初期症状に気づきにくいことがあります。

3.エアコンをつけない/つけられない
物価高騰による節約志向の高まりから、エアコンの使用を控える家庭が増えています。また、高齢者の場合、「昔からの習慣でエアコンをあまり使わない」「冷えすぎるのが苦手」といった理由から、エアコンを適切に使用しないで暑くても我慢してしまうケースが少なくありません。

 

上記の要因が重なったうえで、特に高齢者は、加齢に伴い暑さや喉の渇きを感じにくくなるため、室温が高くても自覚しにくいため在宅時熱中症(都市型熱中症)のリスクを高めています。

また、東京では足立区、葛飾区、北区の熱中症搬送者が他区に比べ高かったデータもあります。

葛飾区の担当者は「葛飾区は南北を移動するのにバスを利用する必要があり、歩いたり、バス停で待っていたりする時に体調を崩す人も多いのではないか」と話す。

【引用元・参照】
都市と気候危機 ヒートアイランド 高まる熱中症リスク:日本経済新聞

 

 

事前対策が大切!今すぐできる熱中症予防

上記の通り熱中症は、屋外活動時だけでなく、自宅にいる時でも十分に注意が必要です。

少し過激な表現ですが『ゆで卵はいくら冷やしても生卵に戻らない』のと同じ様に重度の熱中症になると『脳や臓器のタンパク質も同様に固まってしまい冷やしても戻らない』状態になってしまいます。

そんな状態にならないためにも、熱中症の事前対策がとても大切です。

ここからは、シーン別の具体的な対策を簡単にご紹介します。

シーン別の熱中症対策や配慮

屋内での対策(エアコン・湿度・遮熱)

対策のポイント 説明
エアコンを利用、節電よりも命を優先 室温が高いときは無理せず冷房を使用しましょう。命を守るためには、電気代よりも体調管理を優先することが大切です。
喉が渇く前に、こまめに水分補給する 喉の渇きを感じた時には、すでに脱水が始まっています。時間を決めて(例:1時間おきにコップ1杯)意識的に水分を摂る習慣をつけましょう。
遮光カーテンやすだれで直射日光を遮る 日差しが直接差し込むと室温が急上昇します。遮光カーテンやすだれを活用して、室内の温度上昇を防ぎましょう。
扇風機やサーキュレーターで空気を循環 冷房効率を高めたり、室内の空気を動かすことで体感温度を下げる効果があります。エアコンとの併用がおすすめです。
室温計・湿度計で環境を常に確認する 熱中症リスクは温度だけでなく湿度にも関係します。数値で把握し、適切なタイミングで冷房や除湿を行いましょう。

 

屋外での対策(日差し・服装・冷却)

対策のポイント 説明
帽子や日傘で直射日光から頭部を守る 直射日光は頭部の温度を急激に上昇させ、熱中症のリスクを高めます。外出時は帽子や日傘で日差しを遮ることが大切です。
首元などを冷やす保冷グッズを活用する 首や脇の下など大きな血管が通る部分を冷やすと、効率よく体温を下げられます。冷感タオルや保冷剤を積極的に利用しましょう。
吸汗速乾・通気性の良い服装を選ぶ 汗をすばやく吸って乾かす素材や、風通しの良いゆったりした服を選ぶことで、体の熱を外へ逃がしやすくなります。
日中の最も暑い時間帯は外出を控える 午後1時〜3時頃は気温が最も高くなる時間帯です。この時間帯の外出や作業は避けるか、短時間にとどめるのが理想的です。
こまめに日陰で休憩し、体を冷やす 長時間の屋外活動では、定期的に日陰や屋内で休むことで、体温の上昇を防ぎます。水分補給とセットで意識しましょう。

 

職場で対策(設備・警戒情報・教育)

対策のポイント 説明
十分な休憩と水分・塩分補給を徹底する 作業前・中・後に水分と塩分を補うことで脱水症状を防ぎます。経口補水液や塩飴なども有効です。
空調や冷風機など、適切な設備を付ける 作業環境に応じた空調機器や冷風設備を整え、熱がこもらない職場環境を維持することが重要です。
熱中症警戒アラートや暑さ指数(WBGT値)を確認し、作業計画や基準を設ける 気象庁のWBGT(暑さ指数)を参考に、その日の作業内容や時間を調整することで、リスクを予測し軽減できます。
従業員の健康状態をタイムリーに把握し、熱中症の対策や救護の教育を行う 毎日の体調チェックや声かけ、異変に気づいたときの対応方法を事前に教育することで、万が一の被害を最小限に抑えられます。

<職場での熱中症についてコチラをご確認ください>

 

高齢者・子どもへの見守りと声かけ

対策のポイント 説明
子どもや高齢者は体温調節が上手くないので、周囲が積極的に声かけ・見守りを 暑さや脱水のサインに本人が気づきにくいため、家族や周囲のサポートが不可欠です。定期的な声かけや観察を心がけましょう。
喉が渇いていなくても、意識的に水分補給を行う(または促す) 子どもや高齢者は喉の渇きに鈍感なことがあり、自発的に水分を取らないことがあります。時間を決めて促すと効果的です。
体調の変化にいち早く気づき、対応できるよう気を配る 顔色や汗のかき方、言動の変化などを見逃さず、異変があれば早めの対応を心がけましょう。日常的な観察が重要です。

 

熱中症に関する参考サイト

熱中症予防のための情報・資料サイト | 厚生労働省

環境省熱中症予防情報サイト(熱中症警戒アラート)

東京都熱中症対策ポータル

 

  

「エアコンで節約」と「熱中症で入院」どっちがお得?

「エアコンで節約」と「熱中症で入院」どっちがお得?

熱中症対策の基本は涼しい環境と適切な水分補給です。涼しい環境を維持するためにはエアコンの利用は欠かせません。

上述したとおり物価高に伴う節約志向や、環境意識の高まりに伴う節電志向から、エアコンを付けない人がいるのが実情です。

では、もしエアコンを付けないで熱中症になってしまったらどうなるのでしょうか?

エアコンを1日中つけても、かかる電気代は数百円程度です。もちろん、機種や外気温や設定温度、使用時間によって変動しますが、一般的な家庭用エアコンであれば、それほど高額になることはありません。

一方で、熱中症で倒れ、病院に入院することになった場合、1日あたりの入院費用は数万円になる可能性があります。1日だけではなく数日間の入院そして重症度が高くなればなるほど、その費用はさらに膨らんでしまいます。

症状 症状例 自己負担額(目安)
軽症 めまい、立ちくらみ、筋肉痛、汗が止まらない 数千円程度
(通院のみ)
中等症 頭痛、吐き気、体のだるさ、脱力感(入院が必要) 数万円程度
(例:1〜3日入院で約3〜5万円)
重症 意識障害、けいれん、高体温(長期入院が必要) 数十万円以上
(例:3週間以上の入院)
※高額療養費制度で自己負担上限あり

また、熱中症になると合併症や後遺症のリスクや、仕事や生活にも影響が出てしまいます。

エアコンは1日つけても数百円、熱中症で1日入院すると数万円と、大きな違いです。

「節約・節電」や「我慢・忍耐」が、取り返しのつかない事態を招く場合があることを理解し、命を最優先にしてエアコンを利用することが大切です。

 

 

熱中症に備える保険の基礎知識。公的保険で十分なのか?

しかし、どんなに熱中症対策をしていたとしても、その日の体調や環境の変化によって熱中症になってしまうこともあります。そんな時にお役立ち出来るのが保険です。

万が一の事態に備え、利用できる保険について理解しておくことも熱中症の事前対策の1つとなります

保険は公的保険(健康保険)と民間保険の両方がありますが、熱中症ではどの様な補償を受けられるのでしょうか?

熱中症にかかった場合、医療費や休業による損失をサポートできる保険は大きく分けて2種類あります。

  • 公的保険:誰もが加入している国の制度
  • 民間保険:任意で加入し、補償を手厚くできるもの

それぞれの仕組みと注意点を分かりやすくご紹介します。

 

公的保険|すべての人のセーフティネット

日本には、誰もが安心して医療を受けられるよう、様々な公的保険制度があります。もちろん熱中症もこれらの制度の対象となります。

保険の種類 対象者・補償内容
健康保険(会社員・公務員など) 医療費の自己負担は1〜3割。高額な場合は高額療養費制度により自己負担の上限が設定され、経済的な負担を軽減できる。
国民健康保険(自営業・フリーランスなど) 自己負担は1〜3割で、健康保険と同様に高額療養費制度が利用可能。熱中症による診察・治療・入院に対応。
後期高齢者医療制度(75歳以上) 原則1割負担(所得により2〜3割の場合あり)。高額療養費制度も適用され、高齢者でも安心して治療を受けられる。
労災保険(業務中・通勤中の発症) 治療費は全額補償。状況に応じて休業補償・障害補償・遺族補償なども受けられる可能性がある。

 

民間保険|公的保険を補う心強い備え

公的保険ではカバーしきれない部分や、より手厚い補償を希望する場合には、民間の保険が役立ちます。

熱中症による入院や通院、後遺障害、死亡といったリスクに対し、柔軟に対応できる保険商品が多くあります。

ただし、軽い熱中症ぐらいであれば公的保険で十分です。よって、熱中症だけではなくその他の病気なども含めてカバーしてくれる保険の検討をオススメします。

保険の種類 補償内容・特徴
医療保険 熱中症による入院や点滴治療が補償対象となることが多い。「入院」が給付条件となっている商品もあり、通院のみでは対象外となる場合がある。加入時の補償条件の確認が重要。
傷害保険(熱中症特約付き) 通院・入院・後遺障害・死亡まで幅広く補償。熱中症に限らず、ケガや事故にも対応可能。外仕事やスポーツ、アウトドアをする人に適している。
熱中症専用保険 熱中症のみに特化した短期型の保険。1日100円以下で加入できる手軽な商品が多く、夏場だけの備えとして利用しやすい。スマホから簡単に申込できるタイプも増えている。
学校・職場向け団体保険 学生には「学生総合保険」、企業では「団体傷害保険」や「労災上乗せ保険(使用者賠償責任付き)」が熱中症にも適用される場合がある。公的保険でカバーしきれない部分を補完できる。

 

 

まとめ|「予防」と「備え」で安心の夏を過ごそう

熱中症は誰にでも起こり得る身近なリスクです。こまめな水分補給や涼しい環境づくりなど、日常の予防行動が命を守る第一歩になります。

そして、万が一に備える手段として「保険の活用」も重要です。

小さなお子さんがや高齢者がいるご家庭では、保険による経済的な備えが安心につながります。

日頃の予防+いざという時の補償。この「ダブルの備え」で、安心して猛暑の夏を乗り越えていきましょう

セフティーでは、熱中症に関する保険だけではなく、お客様のライフプランニングや保険全体の見直しなど様々なご相談をいただいております。

リモート対応であれば全国どこでも可能ですし、以下の地域においては直接ご訪問も承っております。

【訪問対応エリア】
東京都:葛飾区・足立区・荒川区・台東区・墨田区・江戸川区(23区全域対応可)
埼玉県:八潮市・草加市・三郷市
千葉県:松戸市・市川市・浦安市

「自分にはどの補償が適しているのか」「保険料はどのくらいかかるのか」など、疑問点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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